☆彡サポート体制が整っているレーシッククリニックを選ぶブログ:2018-12-08
おいらが小学生の頃から、
我が家には大晦日の恒例行事があった。
近くにある映画館まで歩いて行って
「男はつらいよ」シリーズを
家族全員で鑑賞することである。
最初は父親に無理やり連れて行かれたが、
おいらもすぐにこの映画が大好きになった。
内容がシンプルで、登場人物も決まっており、
いわゆる悪人も登場しないため安心して心の底から笑える。
そして毎年必ず新しい笑いを提供してくれた。
おいらの父親は商社マンで、
いつも22時遅くに帰宅し、あさ早く出て行ってしまう。
出張も多く顔を合わせる機会は少なかった。
今になってわかるが、厳しい世界であったであろうし、
人間関係も一筋縄ではいかなかっただろう。
ストレスも相当なものだったに違いない…
そんな父親が、
一年の最後に心の垢を流し、
家族とともに笑顔で新年を迎えるのに
「男はつらいよ」は
もってこいの映画だったのだと思う。
この「心の大掃除」が効いているのか、
同期の仲間や先輩後輩が身体を壊していく中で、
父親は病気一つせず出世街道をひた走っていった。
そして70歳を超えてもなお一線で働いている。
「よくそんなに働けるな」とあきれるおいらに父親は
「おれがこれだけやれているのは、寅さんのおかげだ」と笑う。
初めて家族と大晦日に映画を見てから、すでに30年が過ぎた。
「男はつらいよ」シリーズは終わってしまい、
おいらは社会人となり自分の家庭を持った。
父親に倣っているわけではないが、
おいらも大晦日は家族と映画を見に行くようにしている。
一年の最後に家族といっしょに笑うこと、
父親が教えてくれた心の大掃除の効果は抜群である。